PROJECT STORY

落下物から鉄道を守れ!
シェルター設置プロジェクト

JFE建材の営業・技術チームとヘイセイ工業株式会社様が協力して、JR中央本線に革新的なコルゲートセクションを設置。
鉄道を利用する人たちに安心を提供しています。

Mission & Members

本ブロジェクトのミッションと主なメンバーのご紹介

本プロジェクトは、JR中央本線・高尾駅~相模湖駅間の一部区間にコルゲートセクションを使用したシェルターを設置するプロジェクトでした。
この区間では線路の上を中央自動車道が通っていますが、渋滞が頻発する小仏トンネル周辺の橋梁を改良する工事に伴い、落下物が発生した際にも電車や線路を防護することが重要なミッションとなりました。

土木商品営業部

土木商品室

O.N.さん

普段の業務内容:土木商品の営業
プロジェクトでの担当・役割:プロジェクト総合調整、製造・販売・技術の連携をリード
入社 : 2016年

セグメント・土木技術部

土木技術室

Y.D.さん

普段の業務内容:土木商品の技術サービス
プロジェクトでの担当・役割:製品仕様検討、設計
入社 : 2013年

セグメント・土木技術部

土木技術室長

K.Y.さん

普段の業務内容:土木商品の設計統括

プロジェクトでの担当・役割:技術総括、設計

入社 : 1990年

ヘイセイ工業株式会社

取締役副社長

Y.S.さん

ヘイセイ工業株式会社

執行役員 工事担当部長

I.M.さん

ヘイセイ工業株式会社

工事部 工事主任

U.Y.さん

THEME 01

プロジェクトについて

I.M.

本プロジェクトは、JR中央本線の高尾駅~相模湖駅間の線路の一部を覆う形で、コルゲートセクションを使用したシェルターを設置する工事です。
中央本線の線路の上方を中央自動車道が通っており、渋滞の起こりやすい小仏トンネル付近の道路を拡張する工事と、橋梁を改良する工事が行われています。その橋梁改良工事の際に、万が一落下物があっても電車を守れるよう、線路をコルゲートセクションで覆って防護することが目的です。

Y.D.

プロジェクトで使用されたコルゲートセクションは全てが特殊品で、加工方法の検討は非常にハードでした。
技術と製造部門とが協力し、要件を満たすコルゲートセクションを製造するために検討を重ねました。
また、施工をされるヘイセイ工業様とも何度も打ち合わせを行い、本当に施工可能なのかを繰り返し検討しました。

Y.S.

ヘイセイ工業は、鉄道土木改良・補修のエキスパートですが、板厚や形状すべてが特殊なコルゲートシェルターを一から作図、施工するという経験を持っている社員はおらず、完成への道筋が見えない時期もありました。
JFE建材で作成した割付図と、ヘイセイ工業で作成した図面を幾度も付け合わせ、不安要素を一つひとつ解消していきました。

THEME 02

シビアな設置条件と工期

O.N.

今回のプロジェクトの舞台には、15年ほど前に設置されたシェルターが、部分的に線路を被覆していました。
その旧シェルターに使用されている材料を提供したのがJFE建材でした。

Y.S.

旧シェルターもJFE建材の商品だから、JFE建材で製造可能だろうと楽観的に考えていたところはありました。

K.Y.

線路に勾配があったことにより設計が複雑になりましたね。
コルゲートセクションは、鈴木鉄工所様が製造した鉄骨の骨組みの上に張り付けるように設置していきます。
鉄骨の主構(アーチ柱)は鉛直で、主構同士をつなぐ母屋(もや)は線路と同様に勾配があります。
コルゲートセクションは母屋に取り付けますので、普通に取り付けると主構とコルゲートセクションはナナメになります。
こうした地形の特性がある中、トンネルの出口付近に設置するコルゲートなど、切り欠きや斜め切断が必要となる部品は特に、設計が複雑化しました。

Y.D.

3D CADを使用し、現場の地形を考慮しつつ寸法を決めました。
特にコルゲートシェルターの最下端は母屋とコルゲートセクションをボルト止めする設計でしたので、ボルト用の孔を開ける位置の検討にも苦心しました。
コルゲートセクションがプロジェクト全体で73種類にのぼり、一つの現場としては膨大な量の図面を書きました。

I.M.

地理的条件からロジカルに施工方法の案を提示してくれるJFE建材Y.D.さんに「対抗」しようと(笑)、シェルターではなく屋根を設置するイメージで設計していました。
鉄骨とコルゲートの製造者が異なるので、仮組みする機会がなかなか無く、現場への搬入の1か月前になってから行うこととなりました。
そこからは鉄骨を担当する鈴木鉄工所様も含め、3社での打ち合わせを重ねました。

O.N.

今回使用したコルゲートは、落下物があった際に耐え得る必要がありますので、強度を出すために板厚7mmという通常よりも分厚いものです。
当社では他商品含め、それだけ分厚い板は通常使用しませんので、本プロジェクトのために素材として専用のコイルを購入しました。
その後、コイルを平坦な板にするための外注加工の工程がありました。
施工開始に間に合うよう、素材購入・外注加工をおこなう時期を見極める必要がありましたね。

Y.D.

平坦な板にした後は、当社の熊谷工場で波付け→曲げを行いました。
コルゲートセクションの一部がアーチに沿って曲がるタイプの部材では、曲げの量が1枚1枚異なるので、製作に人手と時間を要しました。
板厚があり1枚が分厚く重いので、3人一組でベンダー(曲げる機械)に幾度も通すことで寸法を出すことができました。

THEME 03

施工中

O.N.

納入が始まってからは、毎日気が気じゃなかったです。(笑)
今回のような特殊な加工は普段はないですし、素材も特殊でしたので、不具合があってもそう簡単には再製作できません。生きた心地がしなかったですね。
ヘイセイ工業のI.M.さん、U.Y.さんから電話が来ないことを毎日祈ってました。(笑)

U.Y.

施工中は、1日6~7枚のコルゲートセクション設置を予定していたところ4枚しか設置できない、といった困難がありました。
現場作業員もこうしたコルゲート設置経験は少なく苦労していました。
しかし、JFE建材のO.N.さんが中心となって幾度も現場を訪れてくれて、その際に親身になって相談事をヒヤリングしてもらえたことでスムーズに、また信頼関係を保って工事を進められたと感じます。

THEME 04

印象に残っていること

Y.D.

コルゲートセクションの詳細図を書き始めてから、図面の枚数の多さもありこの現場のことで頭がいっぱいでした。
何度も確認しながら進めましたが、絶対大丈夫とはなかなか確信が持てなかったです。
最初の夜間施工立ち合いで母屋上にコルゲートセクションが取り付けられたときに、苦労が報われた思いでした。

I.M.

相模湖側から工事を始め、高尾方面にシェルター施工を進めました。
工事が始まった相模湖側の端で、斜めカットのコルゲートセクションがぴったりと収まった瞬間はとても嬉しかったです。同時に、この工事はいけるなと感じました。

THEME 05

最後にひと言!

O.N.

ここまで最初からお客様と関わりながら一つの案件を作り上げるのはなかなかないのでいい経験でした。
たくさんの苦労もありましたが、製造・販売・技術が一体となって活動できたことにより、素晴らしい製品に仕上がりお客様にも満足頂けたのかなと思います。
今後も顧客ファーストで取り組んでいきます!!

JFE建材であなたの可能性を最大化!

LET’S ENTRY!

JFE建材であなたの可能性を最大化!

LET’S ENTRY!