PROJECT STORY

飛躍的な性能向上を実現!
製品改良プロジェクト

本社の建築技術部、営業開発、工場の製造技術部が三者三様の経験と力をかけあわせて、新製品開発に挑みました。

Mission & Members

本ブロジェクトのミッションと主なメンバーのご紹介

本プロジェクトの目的は、販売開始されてからほとんど形状変更なく製造され続けてきた製品を、
製造・販売・技術で力を合わせ、新たな時代に求められている製品へと進化させることでした。

建築技術部

建築技術開発室

S.R.さん

普段の業務内容:床商品の開発
プロジェクトでの担当・役割:製品仕様検討、解析、実験、プロジェクト全体調整
入社 : 2017年

建築建材営業開発部

N.K.さん

普段の業務内容:床商品の顧客PR
プロジェクトでの担当・役割:技術資料整備、実験
入社 : 2019年

熊谷工場 製造部

S.Y.さん

普段の業務内容:製造技術の開発改善
プロジェクトでの担当:製造設備検討、試験体製作

入社 : 2013年
THEME 01

プロジェクトについて

S.R.

建築物の床型枠として使用される「フラットデッキ(JFデッキ)」という鋼製材料の構成を最適化し、新製品「JFウェイブデッキ」を開発しました。
従来製品と比べ飛躍的に性能が向上したため、高積載、ロングスパンに対応可能となり、同じスパンで使用する場合は板厚を低減することが可能で、軽量化とコストダウンを実現しました。

N.K.

近年の建設市場では、建物の大型化が進んでおり、床スラブにもスパンの拡大や高積載荷重への対応が求められています。
JFウェイブデッキは、そのような時代の要求に応えることのできる製品として、自信を持ってお客様にお勧めしています。
軽量化の実現により、昨今課題となっている建設現場の省力化と言う面でも高くご評価いただいております。

S.Y.

JFデッキは、販売開始から40年の間、ほどんど形状が変わることなく製造が続けられてきました。
当社には、他にもそのような製品が多く、今回、既存製品を根気強くブラッシュアップして新形状の製品が生まれたことで、その他の製品の改良・開発にもつながると感じています。

THEME 02

それぞれの役割・心がけたこと

S.R.

開発の主担当として、製品仕様(形状、材料等)の検討を行い、解析・実験を通して構造性能や施工性を確かめました。
まずは安全に使っていただくことを第一に、お客様にとっても当社にとっても理想的で経済的な製品を目指し、工場で製造した試作品の性能確認と改良を繰り返しました。
また、商品開発には製造・販売・技術の連携が不可欠で、それぞれの部署が最大限のパフォーマンスを発揮できるよう、開発プロジェクトの全体調整を行いました。

N.K.

私は、もともと技術部で建材の設計に携わっていました。
JFウェイブデッキの開発では、設計の視点から、実験の補佐や技術資料整備などを行いました。カタログや標準図面などの技術資料には、間違いがあってはいけないので何重にもチェックを行いました。
あわせて、お客様にとって分かりやすく使いやすい、かつ、営業担当にとってお客様にメリットを最大限に伝えやすい、親切なデザインにすることも心がけました。

S.Y.

JFウェイブデッキを製造するための工場設備の改造や新たな梱包仕様の検討、製品の管理標準の制定など製造~輸送までの品質管理に関わる範囲を担当しました。
可能な限り合理的に、安定して製造・供給・品質管理ができるよう、試作を重ねながら課題をひとつひとつ潰し、次々と出てくる技術部や営業部の要求に応えながら、設備を改良していきました。

THEME 03

難易度の高い開発をどのように成し遂げたか

S.R.

理論上構造性能が高くなる形状を机上で検討するだけでは製品にはなりません。
実際に製造が可能な形状、施工や輸送の際に安全な形状など、様々な方面からの意見を取り入れて開発を進めることを意識し、製造・営業・技術の打ち合わせを頻繁に実施しました。

S.Y.

実際、1番初めの段階で提案された形状は、設備を大幅に改造しなければ製造できないものでした。
設備を改造できる範囲は限られている中で、どのように品質を確保しながらデッキの性能を向上させるか、ベストな製品形状を試行錯誤しながら決定していく作業が大変だった印象があります。

N.K.

形状がほぼ確定した後も、輸送や施工性の面で潜在していた問題が次々と出てきて、検討をやりなおしたのを覚えています。
お客様にとって構造性能があるのは当たり前、そのうえで輸送や施工性がとても重要になってくるため、構造性能を確認する試験だけではなく、輸送テストや実際にコンクリートを打設しての施工試験を行いました。
近しいユーザー様にご協力いただいての敷込み検証、揚重検証、意見交換なども実施しました。

THEME 04

印象に残っていること

S.R.

実際にデッキを使用する方々に新製品の試作品を見ていただく機会があったのですが、その際に厳しいご意見をいただき、製品化が一度見送りとなったことがありました。
残念な気持ちにはなったのですが、その後改良と検証を重ね、再度お披露目した際に「かなり良くなっていてこれなら使いたいと思える」と言っていただき、大変だったけれど頑張って再検討して良かったなと感じたのを覚えています。

N.K.

使いたいと思ってくださっているからこその厳しい意見だったと思います。
最初にお披露目したときの製品と比べ、とても良いものを新製品として世の中に出せたのは、最初に正直に忌憚ない厳しいご意見をいただけたお陰と感謝しています。
実際に使う方々の意見は本当に貴重で、とてもありがたく感じました。

S.Y.

製品開発においては、各部門の重視するポイントが異なるため、必ずしも意見が一致するとは限りません。
技術的な課題や市場の要求に応えるために各部門が知恵を出し合って、何度も試作を繰り返して形状を改良していきました。
第一号物件が出荷されたときは正直ほっとしましたが、同時に今後も継続的によい製品を供給していく決意も新たにしました。

THEME 05

今後の取り組み

S.R.

私が入社するよりもずっと以前から販売されていて、一度も形状の変更なく製造され続けている製品が他にもあります。
時代が変わり、求められているものも変わっていくなかで、お客様のご意見を集めて、そのような製品を見直して、より良いものを継続的に開発できればと思います。
また、改めて製造・販売・技術部門を横断したプロジェクトの大変さと相乗効果の大きさを実感しました。今後も社内外との会話を大切にして業務に取り組みたいと考えています。

N.K.

現在はお客様と直接関わる部署に所属しています。
自身が開発に携わった製品のPRは思い入れが強くなりますね。
JFウェイブデッキのPR活動を続ける中で、お客様の声に耳を傾けながら次の開発のヒントを見つけたいと思います。
また、過去に自身で作成した技術資料を持ってPR活動や設計協力を行っていますが、お客様のご要望に沿う資料とするためには継続的な見直しが必要と痛感しています。
どのような業務でも、いかにお客様の声を拾い、かたちにするか、が最も重要であることを、技術部の後輩たちにもしっかり伝えていきたいと思います。

S.Y.

ロールフォーミング技術はデッキ製造の根幹をなす重要な技術です。
今回の開発で得られた経験を別の製品開発・改良でも生かしていきたいです。
また、次世代にもしっかりとその技術、基盤を伝えていくことも私の役割だと思っています。

JFE建材であなたの可能性を最大化!

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